2025年07月07日

子どもは熱中症になりやすい
 子どもは大人と比べて熱中症になりやすく、重症化しやすいと言われています。体温調整機能や汗をかく機能が未発達で体の外へ熱を逃しにくいという特徴や、体内の水分の割合が高いために外気温の影響を受けやすいという特徴を持っているからです。
 また子どもは身長が低い分地面に近く、太陽の照り返しの影響を強く受けるため、大人が体感しているより、高い気温の中で子どもは過ごしていると言われています。
 子どもは自分で体調の変化を訴えられないことがあるため、大人による予防が何より重要です。

子どもの熱中症対策5つのポイント
ポイント1:暑い環境で置き去りにしない
自力で移動できない乳幼児を暑い環境に置き去りにしないでください。「寝ているから」、「ちょっと間だから」といって、数分でも絶対に置き去りにしないでください。
就寝時の環境も子どもが暑くならないように整えましょう。エアコンで室温を下げたり、体に直接風が当たらないように扇風機を回したりするなど、工夫しましょう。

ポイント2:こまめに水分補給をする
一度にたくさん飲ませるのではなくこまめに水分補給をさせることが重要です。のどが渇いたと子どもが自覚する前に水分補給してください。
飲ませる飲料の種類は水や麦茶で問題ありませんが、子どもが大量に汗をかいている場合は、イオン飲料や経口補水液などの塩分も同時に補給できる種類を選びましょう。

ポイント3:気温が高いときは外出を控える
子どもは外で遊ぶのが大好きですが、気温が28℃を越えると熱中症を発症しやすくなります。
外出は避けた方が無難ですが、外出する場合はできるだけ午前中や夕方など気温が低い時間帯を選びましょう。また、外出時は涼しいところでときどき休憩を取りましょう。

ポイント4:夏の外出時は通気性のいい服を着て、帽子をかぶせる
通気性のいい服を着て、帽子をかぶって直射日光が当たるのを防ぎましょう。

ポイント5:ベビーカーの使用に注意
ベビーカーに子どもを乗せて移動していると、しばらく子どもの様子を見られないことがあります。ベビーカーの座面は地面との距離が近く、地面からの熱の影響を受けやすいため、数分おきに子どもの様子をチェックしてください。ベビーカーに乗る場合は、首の後ろに冷却枕や保冷剤を敷くと体温上昇を防止できます。ただし、額に貼った冷却シートがずれて赤ちゃんの鼻や口を覆って窒息してしまったり、首に巻くタイプの冷却グッズは乳児の首を絞めてしまう恐れがあるため、乳児への使用はおすすめしません。

子どもが熱中症になったときの応急処置
まず涼しい場所で寝かせて、衣類をゆるめ、風を送るなどして体を冷まします。保冷剤を使用し、太い血管のあるわきの下や首筋、太ももの付け根などを冷やします。またイオン飲料を少しずつ飲ませて、水分と塩分を補給させます。意識がはっきりとしていない場合や、吐き気があって水分補給できない場合は、すぐに救急車を呼んでください。